大会案内

大会実行委員長からのご挨拶

 日本自然保育学会第7回大会は、上越教育大学を開催校として、2022年12月3日(土)、4日(日)にオンラインと現地における対面のハイブリッド方式で開催します。第5回大会と第6回大会は、完全オンラインで大会が実施されましたが、今大会は3年ぶりに対面を交えた形での開催となります。
 会場は、大学キャンパスから少し離れた高田の市街地にある、上越教育大学学校教育実践研究センターです。夜桜で有名な高田城址公園まで徒歩5分の距離にあり、センターの隣には本学の附属小学校が、高田城址公園内には附属中学校があります。
 上越教育大学は、昭和53年に主として初等中等教育教員の再教育を目的とする、いわゆる新構想の大学院大学として設置され、初等教育教員養成学部が併設されています。平成20年に設置された専門職学位課程(教職大学院)は、教員養成大学改革の進展により令和2年度に大幅に拡充され、令和4年度からは心理臨床コースを除くすべてのコースが専門職学位課程に移行しました。幼児教育・保育の分野に関しては、学部では「幼年教育コース」が、大学院では発達支援教育実践研究コースの中に「幼年教育領域」が設置され、多くの学生や院生が学びを深めています。
 さて、今大会のテーマは、「SDGsの視点から自然保育を考える」です。2015年に国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、貧困の撲滅、健康・福祉・教育の普及、気候変動への対応、自然環境の保全、平和と公正の追求など、現代社会で人類が直面している課題に対する17の目標を掲げたものです。
 近年、地球温暖化の影響による異常気象と、自然災害の増加が顕著となっています。人間が出した生活ゴミやマイクロプラスチックが流出し、自然の生態系を破壊して、海や山に住む生き物たちの生命を脅かしています。そして、今年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、ウクライナ市民の平和な生活を直接的に破壊しただけでなく、民主主義によって結ばれてきた国同士の公正な関係のあり方を一転させ、グローバル経済に打撃を与え、食糧やエネルギー不足の危機を引き起こしています。
 これらの現在進行形で起こっている地球規模の課題に対して、乳幼児期の教育に携わる私たちはどう向き合い、何をなすべきなのか。今大会はこうした背景を踏まえて、自然保育の営みの意味をSDGsという観点に照らして深く考える2日間にしたいと考えています。
 基調講演は、スウェーデンのクリスチャンスタッド大学からライラ・グスタフソン氏をお招きし、森のムッレの活動とSDGsの関連についてお話しいただきます。1日目の大会企画シンポジウムのテーマは、基調講演を受け、「SDGsの視点から自然保育を問い直す~スウェーデンと日本の保育実践及び環境教育思想の比較から見えてくるもの~」としました。本学会の近接領域の日本環境教育学会、日本野外教育学会、こども環境学会より研究者をお招きし、幼児期における自然体験のあり方と持続可能な環境との関わり方について、議論を深めたいと思っています。
 寒い時期の開催となりますが、ご都合のつく方はぜひ上越の地に足をお運びください。初めてのハイブリッド開催ということで、不慣れな部分もありますが、大会実行委員会一同、滞りなく進行できるよう力を尽くして参ります。多くのみなさまのご参加を心よりお待ちしております。

日本自然保育学会第7回大会実行委員長 山口 美和

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〒943-8512 新潟県上越市山屋敷町1番地
上越教育大学大学院発達支援教育実践研究コース
幼年教育領域内  山口研究室
TEL 025-521-3341(研究室直通)
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